身に付く経済情報
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大原孝治が経営者として西友買収に関心を示す

大原孝治社長といえば持株会社にあたるドンキホーテホールディングスのトップとして辣腕を振るっていることで知られますが、最近では西友買収について関心がある旨の発言をしていることでも注目を集めています。ドンキホーテホールディングスは全国に傘下の小売店舗を多数展開しており、そのいずれもが利用客の目を圧倒するようなディスプレイと品揃えの数々を実現していることで評判ですが、それだけに大原孝治の経営に関する一挙一動は他の小売企業でもおのずと興味を抱かざるを得ません。これはアメリカの大手小売ウォルマートが検討している西友売却の話を受けての発言ですが、ドンキホーテホールディングスの今後の経営戦略を推し量る上でも、大原孝治社長のこの発言はなかなか示唆に富んでいます。ドンキホーテホールディングスの店舗拡大戦略は、たとえば新設されたバイパス沿いの土地を他の競合企業に先んじて買収し、そこに真新しい店舗を新設して地域のシェアを独占するといった、よくある小売界隈の戦略とはまた異なっているといえます。もちろんまったくの新規での立地もありますが、既存店舗を買収するなどして居抜き形式でオープンさせる事例もみられ、立地を重視していることは明らかではあるものの、新設形態はかなり柔軟です。

大原孝治社長も西友がいまでは貴重になった立地環境の店舗を多く抱えていることに言及しており、もしも西友買収が実現した場合には、既存の店舗を生かすことで出店にかかる期間を短縮し、急速に自店舗の拡大に努めるものとみられます。